姫路レザーの豆知識をご紹介!
こんにちは!
HushTugの曲師です。
乾燥している日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
お正月もあっという間に終わり、徐々に日常が戻って来た頃かと思います。
今回は、姫路レザーの豆知識をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
姫路レザーとは?
姫路レザーとは、兵庫県の姫路地方で鞣し(なめし)、製造された革のことです。
また、兵庫県姫路市は、国内屈指の革の生産地として知られており、国内に流通している革の70%はこの姫路レザーによるものです。
この姫路レザーの歴史は古く、平安時代から続いているもので、江戸時代には、姫路藩の財政を支える産業となりました。
また、多い時代では姫路に約80社ものなめし業者が革産業に携わっていたと言われています。
現在では、姫路で生産されたタンニン鞣しやクロム鞣しの革などを総称して、「姫路レザー」と呼ばれていますが、元々はこの土地の名産品である「白鞣し革」を意味する言葉だったようです。
姫路市での革づくりは現在までの長い期間で続いており、世界からも高い評価を受けています。
有名なものでは、1900(明治33)年のパリ万博で「銅賞」を受賞しているんです。
ではなぜ、姫路市でこれほどまでに皮革産業が盛んなのでしょうか。
その歴史を紐解きながら豆知識をご紹介します。
豆知識その1:鞣しには川が重要であった
まず、「鞣し(なめし)」とは、何なのか?
疑問に思ったかたもいらっしゃるかと思います。
「鞣し」とは、動物の「皮」を腐らないように加工、柔らかくし、耐久性を加えて、製品として使える「革」へと生まれ変わらせる、魔法のような技術のことです。
その「鞣し」。実は工程のなかで、大量の水が必要なんです。
姫路レザーには、「白鞣し」という歴史的な手法があります。
この「白鞣し」による革づくりは、原皮(牛の生皮)を川の水につけて脱毛することから始まり、その後、天日にさらし、塩となたね油でもんで仕上げていくという工程。
この「鞣し」工程のなかで、大量の水が必要であることから、水源が豊かであり、水流が緩やかな姫路市で皮革産業が盛んに行われた理由の一つと言われています。
豆知識その2:姫路レザーの特徴
そんな歴史のある姫路レザーですが、現在では主に「クロムなめし」と呼ばれる加工法が採用されています。
クロムなめしは、化学薬品である「塩基性硫酸クロム」を使用して、素材として扱いやすくしていく工法です。
この工法は、1~5日の短期間で鞣すことができ、他の鞣しとの組み合わせも可能で、様々なタイプの革を生産することも可能です。
現在では、世界で流通している革製品の約8割は、このクロムなめしによって作られています。
「クロムなめし」の特徴としては、耐久性が高く傷つきにくい、伸縮性や柔軟性に優れる、熱に強い、経年劣化が出にくい、といった点があげられます。
そのため、時計やベルトなどの革製品で、経年変化を望まない人や、買った当初の色合いや質感を保ちたい人は姫路レザーがおすすめと言えます。
さらに近年では、「コンビなめし」という加工法も採用されているよう。
これは、「クロムなめし」と「タンニンなめし」の二つを合わせた加工法です。
クロムなめしの特徴である耐久性の高さに加え、タンニンなめしの特徴である「革の経年変化」も楽しめる、良いとこ取りの加工法です。
デザインだけでなく、革の加工法の違いをもとに、アイテムを選んでみるのも楽しいかもしれませんね。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は姫路レザーの豆知識をご紹介しました。
姫路レザーは、時代の変化に対応しながら、現在にいたるまで、質の高い革製品の製造をし続けている地域ということが伺えました。
普段から愛用している革アイテムも、調べてみると実は姫路レザーだったというのが見つかるかもしれませんよ。
少しでも、革製品について興味をもっていただけたら嬉しいです。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
HushTug 曲師