【 質感が違う!? 】牛革の部位とその特徴
こんにちは。HushTugの中島です。
ご存知の方も多いと思いますが、HushTugではモンゴルで取れる牛の革を使用して商品を製作しています。天然の皮革を使用しているので、バラ傷(牛が生きていた時にできた傷)や血筋などの天然皮革特有の風合いを楽しむことができるんです。
ブランドによってはバラ傷がや血筋がある部分を除きキレイな部分のみを使用しているところもありますが、HushTugではそういった天然皮革独自の風合いを大切にし、素材になってくれた牛革をできるだけ余すことなく使用することを心がけています。
そのためには、牛革の部位ごとの特徴理解が必須です!
そこで今回は牛革の部位の名称や特徴について紹介していきます。
目次
1. 革の特徴と種類
(1)Shoulder / ショルダー(肩)
(2)Bends / ベンズ(背中)
(3)Butt / バット(尻)
(4)Belly / ベリー(腹)
2. まとめ
1. 革の特徴と種類
こちらの画像は、裁断していない牛革で『一枚革』を呼ばれるものです。裁断していないので、牛をお腹から開いた形になっています。牛の背中を中心に半分に切り分けられた革は『半裁』と呼ばれ、小売店で売られているものは半裁のものが多いです。もしかしたら見たことある方もいるかもしれませんね。
また革の面積は1ds(デシ)と数え、1dsは縦10cm × 横10cmの大きさです。天然皮革ですと物にもよりますが半裁だと大体200〜300dsほどになります。
『牛革』といっても育ってきた環境や個体差によって革の質感は大きく異なります。
さらに同じ一頭の牛でも部位によって質感や特徴が違いますので、早速各部位のそれぞれの特徴を見ていきましょう!
(1)Shoulder / ショルダー(肩)
柔軟性と強度を兼ね備えた部位が『shoulder / ショルダー』です。
頻繁に動かす部位と言うこともあり、非常に丈夫でレザー製品を作る時に重宝されます。また天然素材である革の特徴でよく見る『トラ』はショルダー部分に見られることが多く、革の表情を豊かにするものとして親しまれているんですよ。
HushTugではレザートートやビジネスバッグの表面に使われることが多い部位です。
(2)Bends / ベンズ(背中)
牛革のうち、ショルダーと並んでよく使われる部位が『Bends / ベンズ』です。
ベンズの特徴は面積が一番大きく、他の部位に比べ繊維束の密度が高く充実しています。きめが細かく丈夫で、ばらつきも少なく均一です。
接ぎを入れたくないレザーベルトやバッグのショルダーストラップなどに使われることが多いですね。
(3)Butt / バット(尻)
ショルダーよりもシワが少なく、コシがある部位が『Butt / バット』です。
強度とシワが少ないこの部位は牛革を含め、他の動物でも良質なレザー素材として扱われています。特に馬革では『コードバン』と呼ばれ高級レザー素材として有名です。
程よく柔らかく手触りの良い革でお財布を作る時によく使用されています。
(4)Belly / ベリー(腹)
厚みが薄く、比較的柔らかい部位が『Belly / ベリー』です。
お腹の部分と足の付け根ぐらいまでで面積が非常に小さく用途が限られます。薄く伸びやすいことが特徴で、バッグの内張りや小物を作成する時に使用されることが多い素材です。
2. まとめ
いかがだったでしょうか。
今回はレザーの部位毎の特徴とどんな製品に使われているのかをご紹介しました。
部位毎に特徴があり、使う用途も様々。革職人は特に負荷がかかる部分は『丈夫な革を使おう』など考えながらバッグを作っています。
普段何気なく使っているバッグもこういった造り手の想いを理解できるとより愛着が湧いてきますね!
ぜひ、本革の製品を手に取ったときは質感の違いを楽しんでみて下さい。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
HushTug
中島 健太