モンゴル文化紹介!HushTugの職人たちでモンゴルゲルを建てました。

こんにちは!
HushTugのハリウナーです。

 

最近、職人のドゥルグーンさん(20歳)が一人暮らしを始めました!
一人暮らしをするのにゲル(モンゴルの伝統的な家)に住むことになり、工房のみんなで力を合わせてゲルを造りました。

私自身、子供の頃にゲルを建てているところを横から見ていたことしかなく、
実際に建てるのは初めてでした。

意外に楽しかったです(笑)

今回はモンゴルの伝統的な文化であるモンゴルゲル(伝統的な家)の作り方や特徴を紹介します!

 

 目次

  1. ゲルの特徴 / 歴史
  2. 意外に簡単!ゲルの建て方
  3. まとめ

 

1.ゲルの特徴 / 歴史

そもそもモンゴルゲルとは、2500〜3000年前からの歴史がある伝統的なフェルト(羊の毛)の家です。

ゲルの成り立ちは上の画像の順番で徐々に今のゲルの形になりました。
形はドーム形で主に木材を骨組みとして羊の毛と布で周りを覆ってできています

昔のモンゴル人は5種類の動物(馬、らくだ、牛、羊、ヤギ)を家畜として放牧しながら生活してきました。
そのため、それらの動物の素材で家を建てていたことから今でもその名残りで壁のカバーには動物の毛が使われています。

モンゴル歴史によるとチンギスハーンもフェルトゲルに住んでて様々な地域に戦争に行くときは画像のような牛車にゲルを建て移動していたそうです。

 

[ モンゴルゲルの特徴 ]

  1. 空気の出入りが多い
    ゲルの構造はとてもシンプルな造りのため、空気の出入りが多いです。
    いつでも新鮮な空気で過ごせます。
  2. エコで暖かい
    ゲルの壁は羊の毛を使って作られていてとてもエコで暖かい作りになっています。
  3. 耐久性もバッチリ
    ゲルは壁が地面に固定されていないため、地震がきても簡単には倒れない構造になっています。
    また重量は約300kgと意外に重く、形状が丸いため台風などの強風時でも耐える事ができます。
  4. 移動もらくらく
    ゲルは遊牧民が移動しやすいように設計された家なので建てやすく、解体しやすい構造になっています。
    早い人で1時間ぐらいで建てて、30分ぐらいで解体できる。

      

     2.意外に簡単!ゲルの建て方

    モンゴルゲルは構造がとてもシンプルなので見た目ほど建てるのは難しくありません。

    慣れている人だと1時間ぐらいで組み立てる事ができます。
    ここではゲルの組み立て方や構図について紹介します!

    1.外壁となる壁作り  

    壁は木材を動物の革で繋ぎ合わせて作ります。
    伸ばして使い、柵のようにあたりを囲み、壁の骨組みになります。

    元々、遊牧民が移動しやすいよう作った家なので移動する時はコンパクトに畳んでなるべく荷物がかさばらないような作りになっています。 

    ちなみに今回建てた家は5枚の壁(上の写真の柵部分)を組み合わせて作っています。
    壁の枚数によって家のサイズが変わり、4枚〜12枚の間で作られるのが一般的です。

    一つのゲルに住める人数の目安として壁の枚数で大体把握することができます。
    例えば、一番小さい4枚の壁で作ったゲルには4人が住む事ができるという大体の目安になります。

    もし、ゲルに住む機会があれば壁の枚数を聞いてみてください!

    2.屋根を支える支柱とトーノの取り付け

     

    木材でできたこのオレンジ色の丸い物はトーノと言ってゲルの中に太陽の光を入れるため窓みたいなモノです。

    トーノを下から鉄の柱で支えます。

    ここで驚いたのが、私が子供の頃に見たゲルでは柱が木材で2本あり、床も木の床でできていました。

    今回建てた場所は居住地域で移動する必要がないため、床がセメントで鉄の柱が1本と強度重視された造りになっていました。
    また支柱が1本になると家にスペース増えるメリットがあり、現代風に進化していました!

    3.屋根となるウニとドアの取り付け

    21本の棒をウニと言います。
    このウニを先ほどのトーノと柵に取り付けていきます。

    あとは出入り口となるドアを取り付けて骨組みが完成します。

     全体はこんな感じです。
    ゲルらしくなって来ましたね!

    ここからは骨組みにカバーしていきます。

    4.ゲル全体を覆うカバー

    ゲルのカバーは4層構造になっており、それぞれ役割が違うので順に紹介します。

    まずは一番内側にある白い布ツァバグをかぶせます。
    ツァバグは内部から見た時に白い壁や天井になるのでゲルの中がキレイに見えます。

    今回の職人のためにみんなで新しいツァバグを買ってあげました。

     

    羊の毛で作ったフェルト生地のエスギー・トゥーラガで屋根と壁を覆います。
    エスギー・トゥーラは風や寒さから守ってくれてゲルの中を保温する役割があります。

    内側から見せるとこんな感じです。

    最近のゲルは雨の時などにゲルの中をドライの状態を保つためにビニールのカバーを使ってます。

     

    ゲル専用の布カバーのブレースをさらに上からかけます。 

    今回は春夏に向けて建てたので、薄めのカバーになってます。
    ゲルの布カバーは春夏用と秋冬用に2種類あり、季節によって生地の厚さを変えています。

    ゲルは1年に2回衣替えで建て直すのが基本的です。

    ブレースとドア部分は隙間が空いているとそこから雨などが入ってくるのでしっかりと合わせます。

    5.ゲル全体を固定するブスルール

    ブスルールはゲル全体を固定するためのベルトのことで基本的に3本取り付けて固定します。

    外れないように1本ずつ強く引っ張って固定します。
    締める時に結構力がいるので大変でした。


    最後に窓のところにカーテン見たいな四角いものを外から取り付け、強風の時に飛ばないようにゲルの上に丈夫な紐を通し、地面に固定したら完成になります!

    普通3〜4人で作業して1時間程度で完成するのに対し、今回はほとんど建てた経験のない若い人を含めた8人で建てたので人数が多かったのに4時間ぐらいかかりました。

     でも、工房のみんなで楽しく建てられたので良かったです!

    ゲルは世界でも注目されている!?


    引用:http://www.tusgal.mn/mongol-ger-delkhiid-trend-bolj-baina

    今回は伝統的なモンゴルゲルをみんなで建てましたが、世界ではゲルをお洒落にして、住むのが海外で流行ってるようでホテルやレストランなどのゲルもあるみたいです。

    結構お洒落でびっくりしましたが、こう言ったモンゴルの文化が世界的に認められていてすごく嬉しいです!

     

    3.まとめ

    今回のブログでモンゴル文化として伝統的なゲルについて紹介しました。

    モンゴルの田舎の方には大自然が広がっていてモンゴルゲルがたくさんあります。
    旅行で来る方はぜひゲルに泊まってみてください。

    結構快適で楽しいと思います。
    ちなみに旅行で来る時は春〜夏にかけて来ると緑豊かな大自然を満喫できるのでオススメです!

    余談ですが、実は日本でも気軽にゲルを体験できるテントが発売されており、アウトドア愛好家から密かに人気を集めています!

    もし興味がある方はこちらのFBページを見てみてください^^

    ゲルテントの詳細はこちら

     

    ではでは、今回はこの辺で
    次の更新も楽しみに!

     

    HushTug

    ハリウナー

     

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